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MOVE_PAGES(2) Linux Programmer's Manual MOVE_PAGES(2)

名前

move_pages - あるプロセスの個々のページを別のノードに移動する

書式

#include <numaif.h>
long move_pages(int pid, unsigned long count, void **pages,
                const int *nodes, int *status, int flags);

-lnuma とリンクする。

説明

move_pages() は、プロセス pid の指定されたページ pagesnodes で指定されたメモリーノードに移動する。 移動の結果は status に反映される。 flags では移動されるページに関する制約を指定する。

pid is the ID of the process in which pages are to be moved. If pid is 0, then move_pages() moves pages of the calling process.

To move pages in another process requires the following privileges:

  • Linux 4.12 以前のカーネルでは、呼び出し元が特権 (CAP_SYS_NICE) を持っているか、呼び出したプロセスの実ユーザー ID か実効ユーザー ID が ページ移動対象のプロセスの実ユーザー ID か保存 set-user-ID のどちらかと一致しなければならない。
  • The older rules allowed the caller to discover various virtual address choices made by the kernel that could lead to the defeat of address-space-layout randomization for a process owned by the same UID as the caller, the rules were changed starting with Linux 4.13. Since Linux 4.13, permission is governed by a ptrace access mode PTRACE_MODE_READ_REALCREDS check with respect to the target process; see ptrace(2).

count は移動するページ数である。 count により pages, nodes, status の 3 つの配列の大きさが定義される。

pages は、移動すべきページへのポインターの配列であり、 各ポインターはページ境界に揃えた値を指定すべきである。 pid で指定されたプロセスで見えるアドレスを指定する。

nodes は、各ページの希望の移動場所を示す整数値の配列であり、 配列の各要素はノード番号である。 nodes には NULL を指定することもでき、この場合には move_pages() はどのページも移動しないが、各ページが現在配置されているノードを配列 status に格納して返す。どのページを移動する必要があるかを判断するために、 各ページの状態の取得が必要な場合もある。

status is an array of integers that return the status of each page. The array contains valid values only if move_pages() did not return an error. Preinitialization of the array to a value which cannot represent a real numa node or valid error of status array could help to identify pages that have been migrated.

flags には、どの種類のページを移動するかを指定する。 MPOL_MF_MOVE は、そのプロセスが排他的に使用しているページだけを移動することを意味する。 MPOL_MF_MOVE_ALL は、複数のプロセス間で共有されているページも移動できることを意味する。 MPOL_MF_MOVE_ALL を使用するためには、そのプロセスが特権 (CAP_SYS_NICE) を持っていなければならない。

status 配列に格納されるページ状態

status 配列の各要素として、以下の値が返される。

0..MAX_NUMNODES
そのページが配置されているノードを示す。
そのページは複数のプロセスによりマップされており、 MPOL_MF_MOVE_ALL が指定された場合にのみ移動できる。
そのページが現在ビジーであり、移動できない。後でもう一度試すこと。 この状況は、ページが I/O の実行中であったり、カーネルの他のサブシステム がそのページへの参照を保持している場合に発生する。
そのページが zero page であるか、そのメモリー領域はそのプロセスにより マップされていない。
ページを書き戻す (write back) ことができない。 ページが dirty で、ファイルシステムが dirty なページを移動できるような 移動機能を提供していないため、そのページを移動するためにはページを 書き戻さなければならない。
dirty なページを移動できない。 ファイルシステムが dirty なページを移動するための機能を提供しておらず、 ページを書き戻す能力もない。
ページが存在しない。
移動先のノードでメモリーを確保することができない。

返り値

On success move_pages() returns zero. On error, it returns -1, and sets errno to indicate the error. If positive value is returned, it is the number of nonmigrated pages.

エラー

The number of nonmigrated pages if they were the result of nonfatal reasons (since Linux 4.17). E2BIG Too many pages to move. Since Linux 2.6.29, the kernel no longer generates this error.
移動先のノードのいずれかが現在の CPU 集合では許可されていない。
パラメーター配列にアクセスできなかった。
flagsMPOL_MF_MOVE でも MPOL_MF_MOVE_ALL でもない値が指定されたか、カーネルスレッドのページを移動させようとした。
移動先のノードのいずれかがオンラインでない。
呼び出し元は MPOL_MF_MOVE_ALL を指定したが、十分な特権 (CAP_SYS_NICE) を持っていない。 または、呼び出し元が他のユーザーに属するプロセスのページを移動しようとしたが、 それを行えるだけの特権 (CAP_SYS_NICE) を持っていなかった。
プロセスが存在しない。

バージョン

move_pages() は、バージョン 2.6.18 で初めて Linux に登場した。

準拠

このシステムコールは Linux 固有である。

注意

ライブラリによるサポートについては numa(7) を参照。

現在の CPU 集合で許可されているノードの集合を取得するには、フラグ MPOL_F_MEMS_ALLOWED を指定して get_mempolicy(2) を使用すればよい。 取得した情報は、CPU 集合の手動または自動での再構成により いつ何時変化してしまうか分からない。

この関数を使用すると、ページの位置 (ノード) が 指定されたアドレスに対して設定されたメモリーポリシー (mbind(2) 参照) や指定されたプロセスに対して設定されたメモリーポリシー (set_mempolicy(2) 参照) に違反してしまう可能性がある。 つまり、メモリーポリシーは move_pages() で使われる移動先ノードを制限しないということである。

ヘッダーファイル <numaif.h> は glibc には含まれておらず、 libnuma-devel か同様のパッケージをインストールする必要がある。

関連項目

get_mempolicy(2), mbind(2), set_mempolicy(2), numa(3), numa_maps(5), cpuset(7), numa(7), migratepages(8), numastat(8)

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

2020-06-09 Linux