ENDIAN(3) | Linux Programmer's Manual | ENDIAN(3) |
名前¶
htobe16, htole16, be16toh, le16toh, htobe32, htole32, be32toh, le32toh, htobe64, htole64, be64toh, le64toh - ホストバイトオーダーと ビッグ/リトルエンディアンバイトオーダーの間で値の変換を行う
書式¶
#include <endian.h>
uint16_t htobe16(uint16_t host_16bits); uint16_t htole16(uint16_t host_16bits); uint16_t be16toh(uint16_t big_endian_16bits); uint16_t le16toh(uint16_t little_endian_16bits);
uint32_t htobe32(uint32_t host_32bits); uint32_t htole32(uint32_t host_32bits); uint32_t be32toh(uint32_t big_endian_32bits); uint32_t le32toh(uint32_t little_endian_32bits);
uint64_t htobe64(uint64_t host_64bits); uint64_t htole64(uint64_t host_64bits); uint64_t be64toh(uint64_t big_endian_64bits); uint64_t le64toh(uint64_t little_endian_64bits);
htobe16(), htole16(), be16toh(), le16toh(), htobe32(), htole32(), be32toh(), le32toh(), htobe64(), htole64(), be64toh(), le64toh():
Since glibc 2.19:
_DEFAULT_SOURCE
In glibc up to and including 2.19:
_BSD_SOURCE
説明¶
これらの関数は、整数値のバイトエンコーディングを、 使用中の CPU ("ホスト") のバイトオーダーから リトルエンディアンやビッグエンディアンバイトオーダーへの変換や その逆の変換を行う。
各関数の名前に付いている数字 nn は、その関数が扱う整数のサイズ (16, 32, 64 ビットのどれか) を示している。
名前が "htobenn" という形の関数は、ホストバイトオーダーから ビッグエンディアンバイトオーダーへの変換を行う。
名前が "htolenn" という形の関数は、ホストバイトオーダーから リトルエンディアンバイトオーダーへの変換を行う。
名前が "benntoh" という形の関数は、ビッグエンディアンバイトオーダー からホストバイトオーダーへの変換を行う。
名前が "lenntoh" という形の関数は、リトルエンディアンバイトオーダー からホストバイトオーダーへの変換を行う。
バージョン¶
これらの関数は glibc バージョン 2.9 で追加された。
準拠¶
これらの関数は非標準である。 BSD には同様の関数が存在するが、 BSD では 必要なヘッダーファイルは <endian.h> ではなく <sys/endian.h> である。 不幸なことに、 NetBSD, FreeBSD, glibc では、 これらの関数の元々の OpenBSD での、 nn は常に関数名の末尾に置く という名前付けルールが踏襲されていない (そのため、例を挙げると、 OpenBSD の "betoh32" と等価な関数は NetBSD, FreeBSD, glibc では "be32toh" となる)。
注意¶
これらの関数は、前からある byteorder(3) 系の関数と同じである。 例えば、 be32toh() は ntohl() と等価である。
byteorder(3) 系の関数のメリットは、これらが 全ての UNIX システムで利用可能な標準関数である点である。 一方で、これらの関数は TCP/IP 処理で使用されることを想定して 設計されたため、このページで説明している 64 ビット版や リトルエンディアン版などが存在しない。
例¶
以下のプログラムは、整数をホストバイトオーダーからリトルエンディアンと ビットエンディアンの両方のバイトオーダーに変換し、その結果を表示する。 ホストバイトオーダーはリトルエンディアンかビットエンディアンのいずれか なので、変換に意味があるのはどちらか一方だけである。 このプログラムを x86-32 などのリトルエンディアンのシステムで実行した 場合の実行結果は下記のようになる。
$ ./a.out x.u32 = 0x44332211 htole32(x.u32) = 0x44332211 htobe32(x.u32) = 0x11223344
プログラムのソース¶
#include <endian.h> #include <stdint.h> #include <stdio.h> #include <stdlib.h> int main(int argc, char *argv[]) {
union {
uint32_t u32;
uint8_t arr[4];
} x;
x.arr[0] = 0x11; /* Lowest-address byte */
x.arr[1] = 0x22;
x.arr[2] = 0x33;
x.arr[3] = 0x44; /* Highest-address byte */
printf("x.u32 = %#x\n", x.u32);
printf("htole32(x.u32) = %#x\n", htole32(x.u32));
printf("htobe32(x.u32) = %#x\n", htobe32(x.u32));
exit(EXIT_SUCCESS); }
関連項目¶
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2020-11-01 | GNU |