ENVZ_ADD(3) | Linux Programmer's Manual | ENVZ_ADD(3) |
名前¶
envz_add, envz_entry, envz_get, envz_merge, envz_remove, envz_strip - 環境変数文字列の操作
書式¶
#include <envz.h>
error_t envz_add(char **envz, size_t *envz_len, const char *name, const char *value);
char *envz_entry(const char *envz, size_t envz_len, const char *name);
char *envz_get(const char *envz, size_t envz_len, const char *name);
error_t envz_merge(char **envz, size_t *envz_len, const char *envz2, size_t envz2_len, int override);
void envz_remove(char **envz, size_t *envz_len, const char *name);
void envz_strip(char **envz, size_t *envz_len);
説明¶
これらの関数は glibc 固有である。
argz vector は長さ情報付きの文字バッファーへのポインターである。 argz_add(3) を参照のこと。 envz vector は、文字列が "name=value (名前=値)" の形式になっている特別な argz vector である。 最初の '=' 以降はすべて値とみなされる。'=' がなければ、 値は NULL と解釈される。(文字列の一番最後の文字が '=' の場合、値は空文字列 "" と解釈される。)
これらの関数は envz vector を操作するためのものである。
envz_add() は、文字列 "name=value" (value が NULL でない場合) または "name" (value が NULL の場合) を envz vector (*envz, *envz_len) に追加し、 *envz と *envz_len を更新する。 name と同じ名前を持つエントリーがあった場合、元のエントリーは削除される。
envz_entry() は、envz vector (envz, envz_len) から名前が name のエントリーを検索する。 見つかった場合はそのエントリーを返し、見つからなかった場合は NULL を返す。
envz_get() は、envz vector (envz, envz_len) から名前が name のエントリーを検索する。 見つかった場合はエントリーの値を返し、見つからなかった場合は NULL を返す。 (値は NULL の場合もあることに注意すること。名前が name のエントリーに '=' 符号がない場合が該当する。)
envz_merge() は、 envz_add() と同じように envz2 の各エントリーを *envz に追加する。 override が真の場合、 envz2 の値で *envz 内の同じ名前をもつ値は上書きされる。 偽の場合は上書きされない。
envz_remove() は、名前が name のエントリーがあれば (*envz, *envz_len) から削除する。
envz_strip() は、値が NULL のエントリーをすべて削除する。
返り値¶
メモリー割り当てを行う envz 関数群はすべて error_t 型 (integer 型) の返り値を持つ。 成功した場合は 0 を返し、割り当てエラーが発生した場合は ENOMEM を返す。
属性¶
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値 |
envz_add(), envz_entry(), envz_get(), envz_merge(), envz_remove(), envz_strip() | Thread safety | MT-Safe |
準拠¶
これらの関数は GNU による拡張である。
例¶
#include <stdio.h> #include <stdlib.h> #include <envz.h> int main(int argc, char *argv[], char *envp[]) {
int e_len = 0;
char *str;
for (int i = 0; envp[i] != NULL; i++)
e_len += strlen(envp[i]) + 1;
str = envz_entry(*envp, e_len, "HOME");
printf("%s\n", str);
str = envz_get(*envp, e_len, "HOME");
printf("%s\n", str);
exit(EXIT_SUCCESS); }
関連項目¶
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2020-11-01 |