AIO_SUSPEND(3) | Linux Programmer's Manual | AIO_SUSPEND(3) |
名前¶
aio_suspend - 非同期 I/O 操作またはタイムアウトを待つ
書式¶
#include <aio.h>
int aio_suspend(const struct aiocb * const aiocb_list[], int nitems, const struct timespec *timeout);
-lrt でリンクする。
説明¶
aio_suspend() 関数は、以下のいずれかが発生するまで 呼び出したスレッドの実行を停止 (suspend) する。
- aiocb_list リスト内の非同期 I/O リクエストのうち、少なくとも一つが完了した。
- シグナルが配送された。
- timeout が NULL でない場合に、指定した時間が経過した (timespec 構造体の詳細は nanosleep(2) を参照)。
nitems 引数は aiocb_list の要素数を指定する。 aiocb_list が指すリストの各要素は、NULL (これは無視される) か、 aio_read(3), aio_write(3), lio_listio(3) を使って I/O が開始された 制御ブロックへのポインターでなければならない。 (aiocb 構造体の説明は aio(7) を参照)
CLOCK_MONOTONIC がサポートされる場合、 このクロックを使ってタイムアウトの 間隔が計測される (clock_gettime(3) を参照)。
返り値¶
aiocb_list で指定された I/O リクエストの 1 つが完了した後に この関数が返った場合は、0 が返される。 それ以外の場合は、 -1 が返り、 errno にエラーを示す値に設定される。
エラー¶
バージョン¶
The aio_suspend() 関数は glibc 2.1 以降で利用できる。
属性¶
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値 |
aio_suspend() | Thread safety | MT-Safe |
準拠¶
POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
注意¶
時間間隔が 0 であることを指定する NULL ではない timeout を使って、ポーリングを行うこともできる。
aiocb_list リストで指定した非同期 I/O 操作のうち、 aio_suspend() を呼び出した時点ですでに完了したものがある場合、 aio_suspend() はすぐに返る。
aio_suspend() が成功で返った後でどの I/O 操作が完了したかを特定するには、 aio_error(3) を使って aiocb_list が指す aiocb 構造体のリストを スキャンする。
バグ¶
aio_suspend() の glibc 実装は、 POSIX.1 の要件を満たしていないが、 async-signal-safe (非同期シグナルで安全) ではない。
関連項目¶
aio_cancel(3), aio_error(3), aio_fsync(3), aio_read(3), aio_return(3), aio_write(3), lio_listio(3), aio(7), time(7)
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2017-09-15 |