ERFC(3) | Linux Programmer's Manual | ERFC(3) |
名前¶
erfc, erfcf, erfcl - 相補誤差関数
書式¶
#include <math.h>
double erfc(double x); float erfcf(float x); long double erfcl(long double x);
-lm でリンクする。
erfc():
|| /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
|| /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
erfcf(), erfcl():
|| /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
|| /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
説明¶
これらの関数は x の相補誤差関数、つまり 1.0 - erf(x) を返す。
返り値¶
成功すると、これらの関数は x の相補誤差関数を返す。 返り値は [0,2] の範囲となる。
x が NaN の場合、NaN が返される。
x が +0 か -0 の場合、1 が返される。
x が正の無限大の場合、+0 が返される。
x が負の無限大の場合、+2 が返される。
関数の結果がアンダーフローし、表現できない値となる場合は、 返り値は 0.0 となる。
関数の結果がアンダーフローするが、 表現できる値 (つまり非正規化数 (subnormal)) となる場合は、 その値が返され、範囲エラー (range error) が発生する。
エラー¶
これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。
以下のエラーが発生する可能性がある。
- 範囲エラー: 結果のアンダーフロー (結果が非正規化数)
- アンダーフロー浮動小数点例外 (FE_UNDERFLOW) が上がる。
これらの関数は errno を設定しない。
属性¶
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値 |
erfc(), erfcf(), erfcl() | Thread safety | MT-Safe |
準拠¶
C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
double 版の関数は SVr4, 4.3BSD にも準拠している。
注意¶
関数 erfc(), erfcf(), erfcl() が提供されているのは、 x が大きな値の場合に (erf(x) の値は 1 に近付いていくことで) 1-erf(x) の計算において精度が失われるのを避けるためである。
関連項目¶
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2017-09-15 | GNU |