HYPOT(3) | Linux Programmer's Manual | HYPOT(3) |
名前¶
hypot, hypotf, hypotl - ユークリッド距離関数
書式¶
#include <math.h>
double hypot(double x, double y); float hypotf(float x, float y); long double hypotl(long double x, long double y);
-lm でリンクする。
hypot():
|| _XOPEN_SOURCE
|| /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
|| /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
hypotf(), hypotl():
|| /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
|| /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
説明¶
これらの関数は sqrt(x*x+y*y) の値を返す。 これは 直角を挟む 2 辺の長さが x と y である直角三角形の斜辺の長さ、 すなわち、原点と点 (x,y) との距離である。
計算の中間ステップでは、必要以上のオーバーフローやアンダーフローが 起きないようにして計算が実行される。
返り値¶
成功すると、これらの関数は、 直角を挟む 2 辺の長さが x と y である直角三角形の斜辺の長さを返す。
x か y が無限大の場合、正の無限大が返される。
x か y の一方が NaN で、もう一方が無限大でない場合、 NaN が返される。
結果がオーバーフローする場合、範囲エラー (range error) が発生し、 各関数はそれぞれ HUGE_VAL, HUGE_VALF, HUGE_VALL を返す。
両方の引数が非正規化数 (subnormal) で、結果も非正規化数 (subnormal) の場合、 範囲エラーが発生し、正しい結果が返される。
エラー¶
これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。
以下のエラーが発生する可能性がある。
- 範囲エラー (range error): 結果のオーバーフロー
- errno に ERANGE が設定される。 オーバーフロー浮動小数点例外 (FE_OVERFLOW) が上がる。
- 範囲エラー (range error): 結果のアンダーフロー
- アンダーフロー浮動小数点例外 (FE_UNDERFLOW) が上がる。
- これらの関数は、この場合に errno を設定しない。
属性¶
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース | 属性 | 値 |
hypot(), hypotf(), hypotl() | Thread safety | MT-Safe |
準拠¶
C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
double 版の関数は SVr4, 4.3BSD にも準拠している。
関連項目¶
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2017-09-15 |