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MKVINFO(1) 利用者命令 MKVINFO(1)

名前

mkvinfo - Matroskaファイル中の要素についての情報を表示します。

書式

mkvinfo [オプション] {原ファイル名}

説明

このプログラムは、Matroskaファイルに格納されている全ての要素の一覧を表示します。出力を制限して、使用している符号器についての情報を含むファイル中のトラックを一覧することもできます。

-a, --all

既定ではmkvinfo(1)は最初の群団を読み取ると停止します。加えて、mkvinfo(1)は要素の出現をしばしば明示しません。このオプションを指定すると、mkvinfo(1)は冗長度に拘わらず処理を続行し、全ての要素を表示します。

-c, --checksums

各齣毎にAdler-32検査合計を計算して表示します。不具合の調査目的のみに有用です。

-o, --continue

既定ではmkvinfo(1)は最初の群団を読み取ると停止します。このオプションを指定すると、mkvinfo(1)は冗長度に拘わらず処理を続行し、全ての要素を表示します。

-p, --hex-positions

冗長度に拘わらず全ての要素の位置を16進数で表示します。

-P, --positions

冗長度に拘わらず全ての要素の位置を10進数で表示します。

-s, --summary

各要素ではなくmkvinfo(1)の見つけたものの簡潔な要約だけを表示します。

-t, --track-info

各トラックの統計情報を冗長モードで表示します。また、冗長度が以前に0だった場合は1に設定します。

-x, --hexdump

各齣の最初の16バイトを16進数で表示します。

-X, --full-hexdump

各齣全バイトを16進数で表示します。

-z, --size

頭部も含めた各要素の寸法を表示します。

--command-line-charset 文字集合

命令行から与えた文字列を変換するのに用いる文字集合を設定します。既定では機構の現行地域特性で指定している文字集合になります。

--output-charset 文字集合

出力される文字列を変換するのに用いる文字集合を設定します。既定では機構の現行地域特性で指定している文字集合になります。

-r, --redirect-outputファイル名

全ての通報を操作卓にではなくファイル名のファイルに書き出します。出力を転送することで同じことが簡単にできるものの、このオプションが必要な場合は存在します:ファイルに転送する前に端末が出力を再解釈してしまう場合です。--output-charsetで設定した文字集合を優先します。

--ui-language 符号

用いる翻訳を指定した言語符号のものに強制します(例えば「de_DE」ならドイツ語翻訳です)。符号に「list」を指定すると利用可能な翻訳の一覧を出力します。

--abort-on-warnings

警告が発された後、プログラムが停止するようにします。プログラムの終了番号は1になります。

--debug 機能

指定した機能の診断出力を有効にします。このオプションは開発者にとってのみ有用です。

--engage 機能

実験的機能を有効にします。mkvinfo --engage listとすると利用可能な機能の一覧が得られます。これらの機能は通常状況での使用を意図されていません。

--gui-mode

GUIモードに切り替えます。このモードではGUI操作の状況を伝える特殊な形式の行が出力されます。これらの通報は '#GUI#通報内容' という形式の後に続きます。'#GUI#通報内容#予約語1=値1#予約語2=値2...' というように予約語・値の組が通報内容に続くことがあります。通知内容や予約語は翻訳されることなく常に英語で出力されます。

-v, --verbose

冗長モードになります。各冗長度で出力される情報の説明については、冗長度節をご覧ください。

-h, --help

使用法情報を出力して終了します。

-V, --version

版次情報を出力して終了します。

@オプションファイル.json

オプションファイルから追加の命令行引数を読み込みます。こうしたファイルの対応形式についての詳細は、mkvmerge(1)便覧中の「オプションファイル」という節をご覧ください。

冗長度

-vオプションでmkvinfo(1)の冗長度を引き上げ、現行ファイルについてのより詳しい情報を表示させることができます。

水準0では、見付けたトラック頭部とその種類のみを出力します。mkvinfo(1)は、頭部を完全に解析し終るとすぐ(技術的詳細: 最初の群団を検出した直後)に終了します。この水準では送り出し要素頭部項目および演奏指令は、たとえトラック情報の前に位置していても表示されません。

水準1では、ファイル全体に渡ってMatroska要素を全て表示しますが、送り出し要素頭部項目および演奏指令項目は表示しません。要約モードが有効であった場合は、mkvinfo(1)は齣位置も同様に出力します。

<options>--continue</options>オプションを指定することでも同じ効果を及ぼせます。

水準2では、送り出し頭部項目、演奏指令項目、および見付けた各Matroska要素のファイル位置もまた表示します。

<options>--positions</options>オプションを指定することでも同じ効果を及ぼせます。

水準3以上では、Matroska要素に直接関係しない情報もいくつか表示します。その他の要素については、見付けたもののみ表示します。水準3では不具合調査をしやすいように高次情報を附加します(必読: これはもっぱら開発者向けです)。水準3で書き出された全ての行は、篩に掛けやすいように角括弧で囲まれています。

文章ファイルと文字集合変換

MKVToolNix一式の全ての操作機が文字集合変換、入出力、命令行、操作卓上の文字集合をどのように処理するかについての詳細な議論については、mkvmerge(1)の便覧にある同名の節をご覧ください。

終了番号

mkvinfo(1)が返す終了番号には3種類あります:

0 -- この終了番号は動作が完了したことを意味します。

1 -- この返り値は、一つ以上の警告が出力されたが動作が続行されたことを意味します。警告は 'Warning:' という文字列を先頭にして出力されます。結果ファイルが無事かどうかは状況によります。出力ファイルを確認することを強く推奨します。

2 -- この返り値は、誤りが発生し、誤り通報を出力した直後にmkvinfo(1)が終了したことを示します。誤り通報の原因は命令行の間違いやファイル読み/書き誤り、壊れたファイルなど多岐に渡ります。

環境変数

mkvinfo(1)は機構の地域特性を決める既定変数(例:LANGLC_*系列)を使用します。追加の変数:

MKVINFO_DEBUGMKVTOOLNIX_DEBUGとその省略形MTX_DEBUG

その内容を、あたかも--debugオプション経由で渡されたかのように扱います。

MKVINFO_ENGAGE, MKVTOOLNIX_ENGAGEとその短縮形MTX_ENGAGE

その内容を、あたかも--engageオプション経由で渡されたかのように扱います。

関連項目

mkvmerge(1), mkvextract(1), mkvpropedit(1), mkvtoolnix-gui(1)

ウェブ

最新版は常にMKVToolNixの拠点[1]で入手できます。

著者

Bunkus Moritz[FAMILY Given] <moritz@bunkus.org>

開発者

注記

1.
MKVToolNixの拠点
2024-10-19 MKVToolNix 88.0