DIFF(1) | ユーザーコマンド | DIFF(1) |
名前¶
diff - ファイルの行単位での比較
書式¶
diff [OPTION]... FILES
説明¶
FILES を行単位で比較します。
ロングオプションにおいて必須の引数であるものは、 ショートオプションにおいても必須です。
- --normal
- 通常の diff 形式で出力します (デフォルト)。
- -q, --brief
- ファイルに違いがあった場合のみ報告します。
- -s, --report-identical-files
- 2 つのファイルが同じであった場合に報告します。
- -c, -C NUM, --context[=NUM]
- コンテキスト形式を使用し、 前後の NUM 行 (デフォルトは 3 行) を出力します。
- -u, -U NUM, --unified[=NUM]
- ユニファイド (unified) 形式を使用し、 前後の NUM 行 (デフォルトは 3 行) を出力します。
- -e, --ed
- ed スクリプトを出力します。
- -n, --rcs
- RCS 形式の diff を出力します。
- -y, --side-by-side
- 2 段組で出力します。
- -W, --width=NUM
- NUM カラム以内で出力します (デフォルトは 130)。
- --left-column
- 2 段組出力において共通する行は左側のみ表示します。
- --suppress-common-lines
- 共通する行は表示しません。
- -p, --show-c-function
- それぞれの変更箇所が、 どの C 関数内であるかを表示します。
- -F, --show-function-line=RE
- RE に一致した直近の行を表示します。
- --label LABEL
- ファイル名とタイムスタンプの代わりに LABEL を使います (複数指定可)。
- -t, --expand-tabs
- 出力にあたってタブ文字を空白文字に展開します。
- -T, --initial-tab
- タブ文字を出力することで、タブ位置を揃えます。
- --tabsize=NUM
- タブ位置を NUM カラムごとに設定します (デフォルトは 8)。
- --suppress-blank-empty
- 空の出力行に対して、空白文字やタブ文字の出力を行いません。
- -l, --paginate
- ページ付けのために出力を 'pr' に受け渡します。
- -r, --recursive
- 再帰的にサブディレクトリ内を比較します。
- --no-dereference
- シンボリックリンクはたどりません。
- -N, --new-file
- 存在しないファイルは空のファイルとして扱います。
- --unidirectional-new-file
- 存在しない最初のファイルは空のファイルとして扱います。
- --ignore-file-name-case
- ファイル名の比較にあたって大文字小文字を区別しません。
- --no-ignore-file-name-case
- ファイル名の比較にあたって大文字小文字を区別します。
- -x, --exclude=PAT
- PAT に一致するファイルを除外します。
- -X, --exclude-from=FILE
- FILE 内に記述されているいずれかのパターンに一致するファイルを除外します。
- -S, --starting-file=FILE
- ディレクトリ比較を行う際に FILE から処理を始めます。
- --from-file=FILE1
- FILE1 とすべての引数の間での比較を行います。 FILE1 はディレクトリとすることができます。
- --to-file=FILE2
- すべての引数と FILE2 との間での比較を行います。FILE2 はディレクトリとすることができます。
- -i, --ignore-case
- ファイル内容において、大文字小文字を区別しません。
- -E, --ignore-tab-expansion
- タブ展開による違いを無視します。
- -Z, --ignore-trailing-space
- 行末のホワイトスペースは無視します。
- -b, --ignore-space-change
- ホワイトスペース数の違いを無視します。
- -w, --ignore-all-space
- ホワイトスペースをすべて無視します。
- -B, --ignore-blank-lines
- 空行だけの違いは無視します。
- -I, --ignore-matching-lines=RE
- RE に一致する行は、 違いがないものとして無視します。
- -a, --text
- ファイルはすべてテキストファイルとして扱います。
- --strip-trailing-cr
- 入力における文末のキャリッジリターンを取り除きます。
- -D, --ifdef=NAME
- '#ifdef NAME' diff を使ったマージ結果を出力します。
- --GTYPE-group-format=GFMT
- GTYPE 入力グループを GFMT を使ってフォーマットします。
- --line-format=LFMT
- 入力行を LFMT を使ってフォーマットします。
- --LTYPE-line-format=LFMT
- LTYPE 入力グループを LFMT を使ってフォーマットします。
- このフォーマットオプションは、 出力を詳細に制御します。
- これは -D/--ifdef を一般化したものです。
- LTYPE は 'old', 'new', 'unchanged' のいずれかです。
- GTYPE は、 LTYPE に 'changed' を加えたもののいずれかです。
- GFMT において (のみ) 指定できるもの:
- %<
- FILE1 からの行
- %>
- FILE2 からの行
- %=
- FILE1 と FILE2 に共通する行
- %[-][WIDTH][.[PREC]]{doxX}LETTER
- LETTER に対する printf 風の指定
- LETTER は、新しいグループ用に以下のものを用います。 古いグループ用には、それを小文字にしたものを用います:
- LFMT において (のみ) 指定できるもの:
- %L
- 行内容
- %l
- 行内容、 ただし改行文字を除く
- %[-][WIDTH][.[PREC]]{doxX}n
- 入力行番号に対する printf 風の指定
- GFMT, LFMT に共通して指定できるもの:
- %%
- %
- %c'C'
- 単一の文字 C
- %c'\OOO'
- 8 進数コード OOO の文字
- C
- 文字 C (その他の文字は、 それ自身を表現する)
- -d, --minimal
- できるだけ小さな差分を見つけるようにします。
- --horizon-lines=NUM
- 差分の前後の共通部分を NUM 行出力します。
- --speed-large-files
- 大きなファイルであって、小さな違いがたくさん含まれると想定して処理します。
- --color[=WHEN]
- カラー出力を行います。 WHEN は 'never', 'always', 'auto' のいずれかです。 --color だけを指定すると --color='auto' を意味します。
- --palette=PALETTE
- --color が有効な場合に、 利用するカラーを指定します。 PALETTE は、 terminfo の機能指定 (capability) をカンマで区切ったリストです。
- --help
- ヘルプを表示して終了します。
- -v, --version
- バージョン情報を出力して終了します。
FILES は 'FILE1 FILE2'、 'DIR1 DIR2'、 'DIR FILE'、 'FILE DIR' のいずれかです。 --from-file または --to-file を指定した場合、 FILE(s) に対する制約はありません。 FILE が '-' である場合、 標準入力から読み込みます。 終了ステータスは、 入力ファイルの内容が同じであれば 0、 異なっていれば 1、 何か問題が発生すれば 2 です。
著者¶
Paul Eggert, Mike Haertel, David Hayes, Richard Stallman, Len Tower
バグ報告¶
バグ報告は bug-diffutils@gnu.org
までお願いします。
GNU diffutils ホームページ:
<https://www.gnu.org/software/diffutils/>
GNU
ソフトウェアの全般的なヘルプ:
<https://www.gnu.org/gethelp/>
著作権¶
Copyright © 2021 Free Software Foundation, Inc. License
GPLv3+: GNU GPL version 3 or later
<https://gnu.org/licenses/gpl.html>.
This is free software: you are free to change and redistribute it. There is NO
WARRANTY, to the extent permitted by law.
関連項目¶
wdiff(1), cmp(1), diff3(1), sdiff(1), patch(1)
diff の完全なドキュメントは Texinfo マニュアルとしてメンテナンスされています。 info と diff の両プログラムが適切にインストールされていれば、 以下のコマンド
- info diff
を実行して完全なマニュアルを参照できます。
2021/08 | diffutils 3.8 |