apt-cdrom - APT CD-ROM
管理ユーティリティ
apt-cdrom [-rmfan]
[-d=CDROMマウントポイント]
[-o=設定文字列]
[-c=設定ファイル]
{add | ident | {-v | --version} |
{-h | --help}}
apt-cdrom
は利用可能な取得元として、APT
のリストに新しい CD-ROM
を追加するのに使用します。apt-cdrom
は、ディスクの構造を測定します。また、焼き損じを可能な限り補正し、インデックスファイルの確認を行います。
APT
システムに手作業で CD
を追加するのは難しいため、apt-cdrom
が必要になります。その上、複数の
CD のディスクを 1
枚づつ、焼き損じを補正できるか評価しなければなりません。
-h オプションや
--help
オプションを除き、以下に挙げるコマンドが必要です。
add
add
は、新しいディスクを取得元リストに追加します。CD-ROM
デバイスのアンマウントやディスク挿入のプロンプト表示の後に、ディスクのスキャンとインデックスファイルのコピーを行います。ディスクに正しい
.disk
ディレクトリが存在しない場合、タイトルを入力するよう促します。
APT
は、現在ドライブにあるディスクのトラックから取得した、CD-ROM
ID
を使用します。またその
ID を、/var/lib/apt/cdroms.list
内のデータベースで管理します。
ident
格納されているファイル名と現在のディスクが同一かどうかをレポートする、デバッグツールです。
オプション¶
ここで設定オプションとして説明したコマンドラインオプションは、
すべて設定ファイルを使用して設定できます。
設定ファイルに書いた真偽値をとるオプションは
-f-,--no-f, -f=no
などのようにして上書きできます。
--no-auto-detect, --cdrom
CD-ROM
パスの自動検出を試行しません。通常、--cdrom
オプションと組み合わせて使います。設定項目:
Acquire::cdrom::AutoDetect
-d, --cdrom
マウントポイント
- CD-ROM
をマウントする場所を指定します。このマウントポイントは、/etc/fstab
に正しく設定されている必要があります。設定項目:
Acquire::cdrom::mount
-r, --rename
ディスクの名前変更
-
ディスクのラベル変更や、指定したラベルでのラベルの上書きを行います。このオプションにより、apt-cdrom
が新しいラベルを入力するよう促します。設定項目:
APT::CDROM::Rename
-m, --no-mount
マウントなし -
apt-cdrom
が、マウントポイントにマウント・アンマウントしないようにします。設定項目:
APT::CDROM::NoMount
-f, --fast
高速コピー -
パッケージファイルが妥当であると仮定し、チェックを全く行いません。このオプションは、このディスクで以前
apt-cdrom
を行っており、エラーを検出しなかった場合のみ使用すべきです。設定項目:
APT::CDROM::Fast
-a, --thorough
完全パッケージスキャン
- 古い Debian 1.1/1.2
のディスクは、パッケージファイルが違う場所にあるため、このオプションを使う必要があるかもしれません。CD
をスキャンするのに非常に時間がかかりますが、全パッケージファイルを抽出することができます。
-n, --just-print, --recon,
--no-act
変更なし -
sources.list(5)
ファイルの変更や、インデックスファイルの書き込みを行いません。とはいえ、すべてのチェックは行います。設定項目:
APT::CDROM::NoAct
-h, --help
使い方の短い要約を表示します。
-v, --version
プログラムのバージョンを表示します。
--audit
Show audit (and notice) messages. This overrides the
quiet option, but only for notice messages, not progress ones.
-c, --config-file
設定ファイル。
使用する設定ファイルを指定します。
このプログラムは、デフォルト設定ファイルを読んでから、この設定ファイルを読みます。
この設定をデフォルト設定ファイルよりも前に読む必要がある場合、
APT_CONFIG
環境変数に指定してください。構文については
apt.conf(5)
をご覧ください。
-o, --option
Set a Configuration Option; This will set an arbitrary
configuration option. The syntax is -o Foo::Bar=bar. -o and
--option can be used multiple times to set different options.
--no-color, --color
Turn colors on or off. Colors are on by default on
supported terminals for
apt(8) and can also be disabled using the
NO_COLOR or
APT_NO_COLOR environment variables, or further
configured by the
APT::Color configuration option and scope, see
apt.conf(5) for information on that.
診断メッセージ¶
apt-cdrom
は正常終了時に 0
を返します。エラー時には十進の
100 を返します。
APT バグページ[1]
をご覧ください。 APT
のバグを報告する場合は、
/usr/share/doc/debian/bug-reporting.txt や reportbug(1)
コマンドをご覧ください。
倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp>
(2003-2006,2009-2012), Takuma Yamada <tyamada@takumayamada.com>
(2016), Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>
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Gunthorpe Jason[FAMILY Given]
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